読書感想文㉒『アンチサラリーマン戦略』-黒岩卓真
こんばんは。
2021年の起業に向けて活動をしております。練習期間でもあるこの期間を大切に過ごさないといけないと思います。
現在は、「正社員として働く」「起業に向けて活動をする」この2つを同時に行っています。この期間は、起業に向けての活動が実を結ばなくても、「正社員として働く」という行動だけでお金が入ってきます。
この期間は、「モラトリアム」だと思います。
そもそもモラトリアムとは、「三省堂 大辞林」ではこう書かれています。
モラトリアム [3][4] 【moratorium】
今の期間は、この②に当てはまります。
「社会人の義務と責任の遂行を猶予されている」
社会人の義務と責任は何か?
私は、社会に貢献する事だと思っています。漠然としていますが。
サラリーマンとして働いている自分が「社会に貢献している事」考えました。貢献している事は「納税」くらいです。
「働く」という事も十分義務と責任に当たると思います。ただ、私はどこを向いて仕事をしているのかを考えた時、私が働くという事は社会貢献にはなっていないと感じます。向いている先は、社内です。お客様ではありません。
私は、今メーカー営業をしています。
「最終消費者の問題や課題を解決する提案を自社製品の中でする」という事が主な業務です。解決策が上手くいくと、継続して自社製品を使用してくれます。中には、提案していない物まで他社から切り替えて頂く事もあります。つまりは、ファン作りが仕事です。ファンと言えば聞こえはいいかもしれませんが、自社製品・ブランドに傾倒する信者を作る事です。
信者になったお客様の多くは、私たち営業がアプローチや提案をしなくても自発的に製品の事を調べ、適した物を買ってくれます。また、調べ方も斬新でそのメーカーのカタログだけを見て商品を選びます。本当にいいものがない限り、十中八九買うものはそのメーカーの物になります。
という事は、自然と訪問先は決まってきます。問題や課題を抱えているお客様です。
私の勤めている会社の業界は、専門的な知識や図形や数字に強くないとその問題や課題を決する提案が出来ません。そのため私は入社後からほぼ毎日、製品や専門知識を自学しています。
しかし、最近は自学の時間がどんどん減っています。残業時間の制限があるからです。業務処理をすると、残業時間のボーダーラインに達してしまいます。業務処理だけで仕事が終わってしまいます。
「家で自学すればいいのに」という声もありますが、私は職場を出た途端にやる気スイッチはオフになります。職場という集中出来る環境下でしか自学出来ません。そもそも製品自体に根っから興味があるという訳ではないのでなおさらです。
では、業務改善を考えます。1日の内、多くの時間を割いている業務を短縮出来れば時間が増えます。多くの時間を割いている業務は「報告書作成」です。客先で濃い話をすればするほど、訪問件数を増やせば増やすほど、書く内容は増えていきます。必然的にかかる時間も増えます。付随して業務処理も増えます。
元々興味のない業界です。やる気をなくして報告内容を減らそうと思えばいくらでも出来ます。例えば、「訪問件数を減らす」「あえて担当者がいない時間帯を狙って訪問する」「問題や課題についてこちらからは聞かない」…
挙げたらキリがありません。お客様のためを思ってやっている自学が、かえってお客様のためにならなくなります。本末転倒です。
そもそも「報告書」に意味はあるのか?と考えました。
私の勤めている会社では、報告書が3-4種類と種類が多いです。フォーマット違いや報告先違いといった様なものです。中身はさほど変わらず、共通する内容が多いです。それを毎月提出しないといけません。しかもかなりの時間をかけて、内容を濃いものにして作成しています。時には作り話が入っている事もしばしば。
これらの内容を全て報告される側が読むのであれば、まだ作った意味はあるのかもしれません。しかし、すべての報告書に目を通す人なんていないです。社内の問題や課題を挙げたところで一向に改善されません。お客様の要望もいつになったら具現化されるのか分かりません。それならば、いっそその項目ごと消せば時間短縮になるのにと思ってしまいます。報連相を厳しく言う割に、それがキャッチボールではなく、壁あてになっていませんか?と問うてみたいです。一方通行の報告書程無駄なものはありません。
そう考え始めると報告書を作る姿勢がどんどん弱くなってきます。ただ、「パソコンをカタカタするだけでお金が貰える」。そう考えてしまう様になっていました。
上司にややこしい案件の報告をすると「それはうまく流しといたら?」とか「自分で考えてみて」とか「俺の担当じゃないから」…
そんな言葉がたくさん出てきます。逃げています。「何も事が起きなければ決まったお給料がもらえる」そう思っているのだなと感じました。ただ、「パソコンをカタカタするだけでお金が貰える」という私が思った事と共通している気がします。
「また、そうした心理状態にとどまっている」
これからについては、「上司」を一言で表しています。「やらない事」「逃げる事」を続ける事で働いていると勘違いしています。
私はこうはなりたくはありません。反面教師です。そう感じました。起業を目標に行動するにあたって、少しでも「何もしなくてもお金が貰える」と感じてしまった私を捨てたいと思いました。その時にこの本を買いました。
■『アンチサラリーマン戦略』-黒岩卓真
・読んだ時間:3時間30分
速読の本を読み、読むスピードが上がったのですが、最近はまた逆戻りです。時間がかかっております。
私がこの本にひかれた理由が右下の言葉です。
「大手企業に就職」「一生サラリーマン」だけがすべてではない
このフレーズです。一生サラリーマンを続けているといつかは、上司の様になってしまうのではないかと不安で仕方がないです。
また今務めている会社がいつ倒産するか分かりません。倒産した時、自分の身は自分で守らないといけません。会社は守ってくれません。当然ですよね、役員と私は他人同士ですから。いつだって自分の身がかわいいのです。
色々な本に書かれている様な内容ですが、私もそう思います。自分の身は自分で守らないといけないと考えた時、急に会社勤めが不安定に見える様になってきました。上司を見て不安を覚えたのも、このような理由からかもしれないです。自分の身と時間を会社に売るだけの生活はしたくないです。
■仕事のオファー絶やさないための12の能力
この本では、今後主流になっていくであろう働き方が3種類紹介されております。
その3種類ともに必要な能力が12項目紹介されております。
これからは、働き方が大きく変化すると思います。私が目指すところは、「複数の会社に勤めながら、自分でも事業をしていく」という働き方です。ある程度は自分の事業に時間を使い、余った時間を企業に回す様なイメージです。勤めるといってもサラリーではなく、能力の対価を貰いたいと思っています。
ただ、そのような能力のある人はごく一部です。そのごく一部になるため、何をするか。堀江貴文さんの書籍『多動力』にも書かれてありましたが、「○○×○○」で自分の価値を高めます。
医者を例にすると、医者はたくさんいます。しかし、「医者×芸人」となると一気に絞られてくると思います。
このように、「私の強み」「出来る事」を1つ1つ増やしていく事がこれからやらないといけない事だと思います。まずは、共通するこの12項目を身につけます。その後、誰も追いつけない程多くの事を習得します。
やる気を出したい方、これからの新しい働き方が気になる方、うまく部下を扱えない管理職…色々な方に読んで頂きたい本です。
(追伸)
この本の中で一番心に刺さった言葉です。
行動はサラリーマンでも、心までサラリーマンになってはいけないなと再認識しました。先の「12の項目の⑩」に詳しく書かれています。短い説明文ですが、すごく腑に落ちました。
今週もお疲れさまでした。この言葉を胸に刻んで来週1週間を過ごしたいと思います。この土日は、自分の出来る事を増やす事と練習している物販に時間を目いっぱい使います。
アンチ・サラリーマン戦略 就職・転職・独立前に絶対に読んでおきたい [ 黒岩卓真 ] 価格:1,512円 |