読書感想文⑳『メモの魔力』-前田裕二
こんばんは。
昨日は、話題書となっている『メモの魔力』を読み終わりました。
自分の事を「メモ魔」だと思っています。社会人になってからそれはかなり加速しました。
会議、商談中、運転中、食事中、通勤電車の中、トイレ…
至る所、色々な場面でメモを取っています。一言一句聞き逃さない様、メモを取ります。ノートとペンを取り出せない時は、メールの下書きに残しています。
お客さんからは、「メモばっかり取っていないで、少しはこちらを見た方が感じがいいよ」と言われる程です。
職種は営業。お客さんの印象が悪いのは良くないので、最近は手を止めて顔を上げる様にしています。でも、気が少しでも緩むとメモを一心不乱に取ってしまいます。
手を止めている間も話は前に進みます。メモを取れない部分は短期的な記憶として残しておくか、キーワードだけノートに残す様にしています。商談が終わり、車に戻った時にメモに付け足します。書いている途中に書き忘れた事があれば、補足として追加します。
商談が終わり、車を出すまでの時間は約10分。早く訪問先から出た方が良いのですが…近くのコンビニの駐車場や車を停められるスペースに移動する間に重要なワードや話の流れを忘れてしまいます。記憶力のある方が羨ましいです。
メモ魔になったのには、1つ要因があります。
「報告書」です。
日報、週報、月報…と報告書が多い会社に勤めています。
日々書かないといけない日報、それをまとめた週報、ひと月の活動をまとめた月報。多くの事で内容が重なる事が多いです。報告書1つ完成させるのに5分10分といった短時間では完成出来ません。1時間以上かかる物がほとんどです。短時間で完成させると内容が薄くなり差し戻しを食らいます。上司が満足いく報告書を作成させるのには、内容が濃くないといけません。そのためにメモを取っています。
また、内容を濃くすること以外にも理由があります。短時間で報告書を書き上げる事がもう一つの理由です。私自身たくさんある報告書に意味を見出せていません。正直くだらない。そんなものに時間をかけるのは無駄だと思っているくらいです。日報を濃く書くと、週報・月報は必要な事柄だけ抜き出して作成出来ます。コピペです。1から書き上げるのと比べて、半分以下の時間で終わります。
他にも、「出てきた案件を忘れないため」「お客さんとのイメージの共有のためノートに図形を描く」「アイデアを忘れないため」等色々と細かい理由もありますが、主な理由は「報告書」のためです。
もっと自分のためにメモを取りたいと思い、この本を買いました。習慣はついていますが、目的が自分向きではなく外向きなのが気に食わないです。どのような内容が書いてあるのかワクワクしました。久しぶりにワクワクする本に出会えました。
■『メモの魔力』-前田裕二
・読んだ時間:3時間30分
33万部突破はすごいです。あらゆるビジネス書ランキングでも長い間上位にランクインしています。メモの方法もそうですが、売れる本って何が違うんだろうという興味もありました。
表紙に書かれている言葉です。「本当のメモの世界」へようこそ。
「本当のメモ」をまだ私は知りません。この本を読んで「本当のメモの世界」へ飛び込むぞ。そういう意気込みで読みました。
■「ファクト⇒抽象化⇒転用」
この本に書かれている内容を一言で表すとこれに尽きると思います。「事実⇒抽象化⇒転用」については、様々なビジネス書に書かれている事ですが、この本はメモという要素に絞って書かれています。
先にも書きましたが、私は「報告書」のためにメモを取っていました。
「報告書」に書く内容とは?
考えてみると「報告するための内容」です。当たり前です。この3つの内、「ファクト」に当てはまります。事実だけをメモしていたことになります。自分の考えは一切ありません。お客さんが話した事を丸々メモして、それを報告書に書き写していただけです。事実を書き写すだけであれば、ボイスレコーダーを持っていけばいいですし、そもそもその報告に意味があるのか疑問に思うのも当然です。
この本では、「抽象化」が重要だと書いてあります。「ファクト」までは多くの人がメモしている事かと思います。次の段階である「ファクト⇒抽象化」の流れは、逆に言うと多くの人が出来ていないのではと思います。
今日は、街中を散歩しました。ざっと4時間くらいです。気になる事を見つけ、「ファクト⇒抽象化」する練習をしてみました。すごく難しかったですし、頭が疲れました。
1つ上手くいったかなと思う事がありました。眼鏡屋さんを見ている時です。眼鏡屋さんなのに補聴器が置いてありました。JINSやZoffといった量販店にはなく、昔ながらの眼鏡屋さんには共通してありました。これを題材に考え、メモしてみました。
●ファクト
・眼鏡屋さんで補聴器を併売している。
⇒視力が悪い人が眼鏡屋さんに行く。視力が悪くなる原因は、老化?視力以外も衰えてくるもの=聴力。聴力は眼鏡と一緒で矯正出来る。
⇒若い方の利用が多い。視力の矯正というよりは、眼鏡をオシャレの一部と考えている人たちを購買層としている?「オシャレ>矯正」。補聴器を使う人が購買層ではないから併売しない。
●抽象化
・購買層が同じであれば、メインでない商品を併売する事で売上を伸ばす可能性がある。
●転用
・同じ様に併売している事例はないか探す。
・世に出ていない併売例を挙げてみる。
眼鏡屋さんで補聴器を売っているという事は周知の事実ですし、理由もご存じの方もいるかもしれません。私も考えている時、メモを取っている時「当たり前だよなぁ…」と思っていました。
でも、メモを取らないと2、3日後には忘れていると思います。考えたことすら覚えていないかもしれません。だったら、当たり前だと感じる事でもメモしてみましょう。考えたという事、内容が残る。これは、後から何かしらの形で返ってくるのではと思います。
そもそも出来ていなかった事です。実力がないです。だから、当たり前だと思う事でもどんどんメモしてみます。考えてみます。とにかく数をこなします。体に染み込むまで徹底的にやります。
■カバーを外してみると…
「なんだこれ」がカバーを外してみた時の印象です。
普段は、カバーを外す事はありません。なんでか分かりませんが、外してみると何かあると感じました。
拡大してみると…「メモ」です。(画質が悪くてすみません。実際に買って見て下さい!)自分の事をメモ魔だと思っていましたが、これを見てまだまだだなと感じました。
前田さんのメモはすごい。ノートにびっしりと書かれた文字、要点にはマーカーが引いてあります。付箋もいくつか見受けられます。ノートを開けない状況下で付箋にメモしたのかなと思います。付箋だと場所をあまり問いませんですし。
見習おうと思ってもすぐには、出来そうもありません。まずは、本に書いてある方法を真似してみます。パクります。そして、自分に合った方法を見つけてアレンジします。自己流のメモ方法を見つけます。これは、当面の目標とします。
(追伸)
先にも書きましたが、4時間も歩きました。体力的にも精神的にも疲れました。
考えるという事は体力を使うのだなと感じました。
知恵熱なのか、少し体調もすぐれませんでした。体が熱かったので、微熱くらいは出ていたかもしれないです(笑)
家に帰って2時間くらいボーっとしていると治りました。普段どれだけ頭を使っていないかが実感しました。
人間は考える葦です。頭を使う事、考える事は偉大な事です。頭を使った事、考えた事を忘れない様、メモを取ります。
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book) The Magic of Memo (NewsPicks Book) [ 前田裕二 ] 価格:1,512円 |